ハイファンタジー[ファンタジー]

無敵のおっちゃん魔導職人は、伝説の装備が作りたい。


 アラガミのおっちゃんは、伝説の装備が作りたい魔導具専門の職人だ。

 自作した大型魔導車の運ちゃんとして各地を走り回りながら、伝説の装備を作れる素材を探している。

 理由は、以前倒された魔王が復活したにも関わらず、伝説の勇者の装備は失われてしまっていたからだ。

 ーーーなくなったんなら、もう一回作りゃいいんじゃね? 

 と、アラガミは魔物はびこる世界で、お宝素材を求めてあっちへぷらぷら、こっちへぷらぷら。

 旅のツレは、褐色肌の少女剣士と中折れ帽を被った銃使いの青年。
 そんな彼は『吸血鬼が出る』という噂がある街へ荷物を運ぶ途中に、大型魔導車で一人の青年を跳ね飛ばしてしまう。

「おいおい、死んでねーだろうな!?」
「大丈夫じゃね? あいつが着てるの、勇者の装備の模造品だぜ?」
「なんだと!?」

 勇者候補(仮)を拾ったアラガミは、家族を吸血鬼に殺されたという彼を助けて、吸血鬼を追い詰める。

「ふふん、勇者でもない者がこの私に勝てるとでも……な、何故魔法が使えない!?」
「バカかテメェは。そんなもん、俺が魔導具で魔法を使えなくしてるからに決まってんだろ!!」
「嘘……だろう……?」

 アラガミはあまりにも魔導具が好き過ぎて、魔法すら無効化してしまう装備を発明する、無敵の職人だったのだ!

『デカい魔導車の運ちゃんがどっかから来たら気をつけろ。多分、いずれ出現するっていう勇者より危ない』

 そんな噂がまことしやかに亜人たち……闇の勢力の間に広がっていることなど、アラガミは知りもしなかった。

「伝説の装備を俺が作りゃあ、勇者に着せて魔王を退治出来るぜ! さー行くぞ!」
 
 勇者より強い魔導職人は、伝説の装備を作るために今日も元気に駆け回るのだ!

 お前が倒せば早いんじゃね? っていうツッコミは、この際置いておけ。

日常 / ハードボイルド / 冒険 / ほのぼの / シリアス / 男主人公 / 職業もの / ハッピーエンド / おっさん / 吸血鬼 / 最強 / 勇者 / 123大賞4
全35話完結 2018/12/29 13:46更新
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最終取得日時:2024/04/19 02:34
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