十七歳で婚約者ができたオリヴィア。しかし顔見せの日、彼は美しい令嬢マーガレットと寄り添い、警備員にオリヴィアを拘束させてその場から乱暴に追い出した。オリヴィアはその後婚約破棄され、社交界から姿を消した。

十年後。

二十七歳になったオリヴィアのもとに偽装結婚の話が舞い込む。
お飾りの妻を欲している貴族様とやらは、大帝国イーデンスの公爵家の御方とのこと。
この話を引き受けて公爵家に行くと、十九歳の美しい青年に迎えられた。

オリヴィアが嫁ぐはずだったゲイの兄が事故死をして、弟である彼が縁談をそのまま引き継ぐというのだ。
出会ったその日、夫になる予定の彼から言われてしまう。
「君を愛することはない」

二十七歳の元悪役令嬢と、八歳年下の麗しき公爵家令息との、同居から始まるジレジレでキュンな恋の物語。