異世界恋愛 短編

用済みと言われ、十二年の寝かせ竹を足すのをやめました。冬にお宅の籠が抜けます

久瀬 澪 2026/08/12 公開 2026/08/12 19:10 更新

あらすじ

「次の代からは、竹はよそから買う」——秋の暮れ、寝かせ場で竹を数えているわたしの背中側で、跡取りが仲買にそう話していた。わたしには何も告げられていない。

竹は、伐ってすぐには編めない。湯で油を抜き、二年寝かせる。北向きの藪の竹は肉が厚いので寝かせを三月延ばす。日照りの年の竹は割れるので身竹を薄く剥ぐ。雨続きに伐った竹は油が残るので湯を二度。柱に貼れるのは湯の加減と月数だけで、見立ては全部この頭の中にある。

札は要らないと言われた。柱には手順が貼り出された。承知しました。竹は伐れば手に入ります。では今日から、寝かせ場へは入れません。

鉈を拭いて棚へ戻し、いつもの位置へ揃えて仕事場を出た。壊しも持ち出しもしない。やめるのは、明日のための竹を入れることだけ。

半年、何も起きなかった。籠は出る。跡取りは、ほら変わらん、と言う。

冬。二年物が尽きた朝から、籠の腰が立たなくなった。米屋が試しに提げて首を振り、荷がそのまま返る。誰も怒鳴らない。ただ次の月から、注文が来ない。自分の寝かせ場を持ったわたしの前へ「戻ってくれ」と立った跡取りへ、あの一句をそのまま返す話。

ポイント

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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/30〜11/05(7日間)
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評価ポイント 10+0(7日間)
11 10 9 10/30 11/02 11/05

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/05 1 ±0 10 ±0
11/04 1 ±0 10 ±0
11/03 1 ±0 10 ±0
11/02 1 ±0 10 ±0
11/01 1 ±0 10 ±0
10/31 1 ±0 10 ±0
10/30 1 ±0 10 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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