異世界恋愛 短編

断罪の咎め十一は全部、わたくしが襖の下へ貼って隠した分です——下貼りをやめました。梅雨を一度でお宅の襖だけ波打ちます

久瀬 澪 2026/08/11 公開 2026/08/11 18:10 更新

あらすじ

「紙を無駄にする。反故を溜め込む。数を勝手に直す」——寄合の座で、夫と親方はわたくしの咎めを十一まで数え上げ、今日限りで貼り場から手を引けと申しました。

襖は、上に貼る紙で決まるのではございません。骨が逃げる側へ、下貼りを何枚入れておくか。北の座敷は八枚、川筋の家は湿るので四枚、親方が採寸を違えた分はそのぶん足す。柱に貼れるのは糊の割と紙の枚数だけで、どこへ何枚入れたかは全部わたくしの頭の中にございます。

四年、その紙を「無駄」と呼ばれてまいりました。左様でございますね。では今日から、わたくしは一枚も余計に貼りません。

道具は壊しも持ち出しもいたしません。置いてまいります。やめるのは、手を入れることだけ。

梅雨は一度で足りました。南の襖が閉まらない。川筋の座敷が波打つ。二人で押しても敷居の途中から動かない。誰も怒鳴りません。ただ、囃した口が順に閉じてゆきました。

四年前の反故を一枚だけ懐に入れて座を出たわたくしへ、材木の仲買が尋ねます——「あんたの下貼りに、うちは月いくら払えばいい?」。値を尋ねられたのは、四年で初めてでございました。

ポイント

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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/26〜11/01(7日間)
ブクマ 1+0(7日間)
2 1 0 10/26 10/29 11/01
評価ポイント 12+0(7日間)
13 12 11 10/26 10/29 11/01

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/01 1 ±0 12 ±0
10/31 1 ±0 12 ±0
10/30 1 ±0 12 ±0
10/29 1 ±0 12 ±0
10/28 1 ±0 12 ±0
10/27 1 ±0 12 ±0
10/26 1 ±0 12 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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