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瑛斗流 2026/04/23 公開 2026/09/08 07:10 更新
「僕は最強だ。――ただし、龍になれない」
神が綴った『絶対の台本』によって、すべての命が〈役割〉に従う世界。
蒼水龍リル・アクエルは、歴代最強の魔力を持ちながら、龍の姿になれなかった。
ただそれだけで他の龍族から見下され、〈水龍脈の守護者〉という役割を鎖に、極北の聖域へ閉じ込められて三千年。
そんな誰も訪れないはずの聖域へ、ある日、一人の男が転がり込んでくる。
黒髪に黒衣、背には大剣。
名はカイト――自称「たぶん、元勇者」。
魔力は使い果たして枯渇寸前。だというのに、態度は不敬。言葉は無礼。
だが彼の持つ《システムブレーカー》は、リルの放った数千の水弾さえ「当たった事実」ごと消し去り、神の定めたルールすら踏み倒す規格外の力だった。
そしてカイトがリルへ手を伸ばした瞬間、三千年間どうしても越えられなかった聖域の結界が砕け散る。
役割に縛られた最強の龍族。
役割を失った、規格外の元勇者。
二人の旅は、雪深い霊峰を越え、巨大な大陸と海を渡り、やがて守護龍が守る世界の根幹と神が綴った『絶対の台本』へと迫っていく。
これは神の筋書きどおりに世界を救う英雄譚ではない。
二つの異端が、自らの生き方を取り戻すため、定められた物語そのものへ反逆する冒険譚である。
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