ハイファンタジー 連載中・全1話

聖封印導の聖封師

鳳黎院 琴璃 2022/06/01 公開 2022/06/01 21:28 更新

あらすじ

 選ばれし戦士達を率いて強大な魔王に立ち向かい世界を解放する伝説の勇者。

遥かなる古より異世界各地に残るこれら勇者伝説を研究していた帝都博物館の見習い学芸員イノク=セラ・ハイスェルフ(240歳・童貞)。

彼は勇者史に関する論文執筆中に奇妙な偶然を発見する。
大抵どの時代でも『聖封印導(セーヴポイントゥ)』(古い時代にはセーブポイントとも発音していた。)という異端儀式(或いは魔術や占星術)に勇者が傾倒していたという記録が残されていたのだ。
聖封印導とは主にダンジョンの深部で聖封(セーヴ)師と呼ばれるたった一人の結界術師によって採り行われていた結界術らしい。

興味を抱いたイノクは次第に勇者史から脇道に逸れ聖封印導に関する異端史研究に没頭していく。



「お前まーだそんなもん調べてるのか?異端史研究には予算が付かないって知らないのかよ?」

先輩学芸員のボッキー=コックスがチャチャを入れてくる。

大魔女史を専攻してる魔族カブレにだけは言われたくねぇよ(笑w)

てめぇなんざ発情した♀豚(メスオーク)に拐われちまえば良いんだ(笑w)

「ホレッ 約束の水晶球だ。

きっとサキュバス化する呪いが掛かってるぜ!」

コックスは水晶髑髏を投げて寄こした。

聖封印導は水晶を依代にする事が多かったらしい。

「お前の論文の通りだったぞ?

ダンジョンでその水晶髑髏を持ってると魔物が一匹も寄り付かなかった。

あれなら水晶抱えた聖封師がダンジョンのど真ん中に寝泊まり出来るって訳だな。」

おいおい!

まさか屍霊樹海のある旧街道から帝都に戻って来たのか?

自殺行為だぞ?二度とするな!

「いやー全くだ!聖封師はイカれてる!生きた心地がしなかったよ。

俺ならいくら金貨を積まれてもあんな仕事に転職するのだけは御免だね。

死んだら化けて出ていかがわしい事やっちゃうつもりだったんだがな・・・残念ながら死に損なった。

本当に惜しい事をした(笑w)」

笑い事じゃねぇだろ!

数少ない伝承によれば聖封師は特殊な水晶の力を利用してダンジョン深部に定住し予言術や回復術などで勇者の行軍を助けたと伝わる。

今の帝国では予言術は異端視されている。

聖封印導に関する研究が殆ど進んでいないのもそのせいだ。

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