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圧倒的白米派 2026/11/07 公開 2026/11/07 20:53 更新
「ねえ、ゆー。宇宙の構造ってさ、脳とそっくりなんだって」
放課後の部室は、いつもぬるい西日でできている。
部員はたった二人の文芸同好会。「ゆー」と呼ばれる俺は、今日も「宇野のあ」の突拍子もない話に付き合わされていた。
「だからね。ここに、宇宙を作ろうと思って」
油粘土で作った小さな人形に、名前と設定をつける。それだけで、ただの粘土が「その子」になる。
くだらない会話と、ちょっとだけドキドキする距離。そんな放課後が、ずっと続くと思っていた。
けれど、誰もいない部室で、人形がひとりでに動いた。
のあがノートに「その先」を書くと、ヘタレの級友が告白し、ありえない白い風船が空へ昇る。
「ね。――できちゃった」
そう笑う彼女の字は、書くたびに小さく、震えていく。
そして俺は気づく。自分のいちばん古い記憶も、「ゆー」以外の名前も、どこにもないことに。
この宇宙の外側には、誰がいるのか。
壁の向こうから、どんな顔でこちらを見ているのか。
ちょっと不思議な女の子と、彼女の隣を選んだ俺。
二人の宇宙作りがたどり着く場所で、待っていたものとは――。
部室×青春×ちょっと不思議。
最後のページまで読んだとき、あなたはきっと、一話目を読み返したくなる。
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