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おぷっち 2026/02/21 公開 2026/02/25 23:11 更新
最強の魔導具師アルケミウスは、世界の根幹たる『魔力』が有限であると証明した。
その功績は称賛されるどころか、魔力至上主義の故国アルベインの怒りを買い、彼は異端者として全てを剥奪され追放される。
流れ着いた先は、砂漠に沈みゆく亡国アシャル。
一滴の水が命より重く、暴力と恐怖で民を支配する商人ギルド『砂海の蠍』が牛耳る、絶望の地。
全てを失った賢者は、しかし諦めなかった。
自らが信奉する理論――魔力に頼らず、物理法則と経済原理だけで価値を創造する――の実践を決意する。
知識を総動員して組み上げた巨大な蒸留器が、塩水から純粋な『水』を生み出した時、物語は動き出す。
高品質な水を武器に、彼は人々の『信用』を勝ち取っていく。
だがそれは、水の独占支配者、ギルドの頭首ザーラへの宣戦布告に他ならなかった。
「力ではない。この都のルール、即ち経済であなたを打ち負かす」
放射冷却を利用した集水装置、情報の非対称性を突いた市場戦略、先物取引の概念――。
次々と繰り出される魔力不要の技術と知略は、やがて小さな共同体を生み、亡国の王子を動かし、古代文明の謎へと迫っていく。
しかし、彼の成功は故国アルベインの知るところとなり、かつての親友が非情な経済制裁を突きつける。
外部からの圧力、内部からの裏切り。築き上げた水源は破壊され、民衆は再び絶望の淵へ。
これは、魔法や偶然に頼らず、現実の物理法則と経済原理だけを武器に、絶望の砂漠から国家を再興する男の物語。
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