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春風駘蕩 2022/07/17 公開 2023/01/10 23:00 更新
人が生まれつき〝天職《ギフト》〟と呼ばれる力を持つ世界。
勇者、聖女、剣聖、賢者、守護者、預言者……英雄の素質を持つ〝天職〟持ちがほんの一握り生まれる中、多くの人間は平凡な、魔術士や剣士、あるいは農夫や狩人といったごく普通の天職を得て、己の分を弁えた暮らしを送っていた。
そんな世界の一角で、一人の男が班《クラン》から追放された。
名をラグナという彼は、【呪】を使って様々な事ができる〝天職〟を得て生まれてきた。しかし傍目からは何もしていないように見える、あまり印象の良くない男であった。
そんな彼を疎ましく思った班の全員が、一斉にラグナを断罪し追い出したのである。
ラグナは多少嫌がったものの、割とすぐに頷き班を出て行った。「〝契約〟を反故にすると罰則があるぞ」という捨て台詞を残し、ラグナは班の面々の前から姿を消した。
鬱陶しい男がようやくいなくなった、と喜ぶ班の面々。
だが、彼らは知らなかった。
ラグナの〝天職・呪法師〟が持つ絶大な力を……それが班にどれだけの恩恵を与えていたのかを、がどれだけ班の危機を救ってきたのかも。
気付いた時には、もう遅いのだ。
※アルファポリスにも投稿しています。
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