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蒼屋 瑞希 2026/11/01 公開 2026/11/01 17:30 更新
「ありがとう」と言うだけで、精霊が力を貸してくれる――。
日本で暮らした記憶を持ったまま、異世界の小さな村に生まれた少年テオ。この世界で精霊の姿が見えるのは、なぜか彼一人だけだった。
人々が呪文で精霊に「命令」するなか、祖母に教わったとおり井戸や土に手を合わせるテオに、小さな水の精霊ミズハが語りかける。
「この道は、都まで続いている」
古井戸の底に眠っていたのは、千年前に人と精霊が共に築き、やがて忘れ去られた、巨大な地下水路だった。
王都へ出たテオは、塔の窓辺から町を見下ろすだけの王女リリーと出会う。
壁の外へ行きたい王女と、前の世界で乗った「地下を走る乗り物」を思い出した少年は、二人だけの約束を交わす。
――誰にも見つからない、地下を走る乗り物を作ろう。
水・土・風・火の精霊たちに「お願い」と「ありがとう」を重ね、変わり者の伯爵や書庫の老魔法使い、村の弟と力を合わせて、古代の水路に鉄の道を敷いていく。
やがて秘密の地下鉄道は国じゅうへ延び、王女は町から町へ、神出鬼没に現れるようになる。
けれど、水の道のいちばん深いところには、千年前に封じられた、ある大きな存在が眠っていた。
命令ではなく、感謝で動く。
秘密の地下鉄道をめぐる、少年と王女と精霊たちの物語。
(全100話+閑話8話+エピローグ、全話執筆済み。毎日3話更新/午前5時30分・午前11時30分・午後5時30分)
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