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サム・サンプー 2018/07/22 公開 2019/11/04 01:22 更新
この世に存在する境界線は、往々にして目には見えない。
地上を支配した人類は、その血塗られた歴史の中で英知を駆使し、凡ゆる境界の可視化に努めて来た。
有史以前から人の社会に紛れて生きてきた“人に非(あらざ)る者たち” 彼らは、18世紀頃からVampire=吸血鬼と呼ばれ始めた。
百年にも及ぶ、
ヴァチカンの布教と駆除によって、一時はヴァンパイアは滅んだかに思われた。
しかし、その歴史的事実には裏があった。
ヴァチカンは聖なる者の存在を信じさせるため、悪しき者どもに存在の余地を与えたのだ。
さらに19世紀後半には、深海からある“新薬”が発見される。
その“新薬”は、ヴァンパイアの呪われた血や細胞を構成する特殊なタンパク質を変異させ、まるで人と変わらない生活が送れるまでにするものだった。
闇に息を潜めてきた吸血鬼たちは、
白昼堂々、人間とともに生きることができるようになった。
その一方で、あくまで吸血鬼としての能力を誇示し、人間を餌として付け狙う原理主義的な吸血鬼も存在した。
そして、現代の日本。
吸血族の父と、人間の母を持つ高校生、
巽晴は、自らが吸血族の血を受け継ぐ存在とは知らずに育っていた。
ある日ひょんなことから、村井玲という魅惑的な大人の女性と知り合う。
しかし、その正体は永遠に生き続ける伝説の吸血鬼ラミアであった。
彼女は人間との共存を目指す吸血鬼の一派を従え、“カウント”吸血鬼原理主義組織と対峙していたが、
同時に政府の中枢にパイプを持つ彼女を脅威と見なす輩も少なくなかった。
時の警察当局が組織する“夜警”は、
ラミアの駆除を決定し命をつけ狙う。
巽晴は行きがかり上、玲と大切な人々を守るために吸血鬼として能力を覚醒させてゆく……。
第2部(第9章〜)
吸血鬼原理主義組織《カウント》首魁マッド ・スティール(Mud Steel) ことアンティパティースは、
ラミアへ《魔獣ガランティス》との魂の融合を匂わせ、圧倒的な力を見せつける。
追い詰められたラミアたち一派は、最終手段に出る。
その一方で、巽晴は、瀕死の紋を救えると言う《アルタキエー》を手に入れるため異世界へと旅立つのだった。
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