異世界恋愛 短編

女が絵を描くなんて生意気だ!と言われ婚約破棄された伯爵令嬢アルマダは、隣国で人気画家になり、婚約者にざまあする!

山田 バルス 2026/03/13 公開 2026/03/13 12:20 更新

あらすじ

 追放された伯爵令嬢アルマダ=リスボンは、夜の橋の上で空を見上げた。

 婚約破棄。
 王の怒号。
 父からの追放。

 すべては「女のくせに絵を描くから」という理由だった。

 だが彼女は、五歳の頃に思い出していた。
 前世――美術大学で学んでいた記憶を。

 光と影。遠近法。人体の構造。
 この国には存在しない技法。

 母レオノールは密かに告げた。

「わたくしの祖国、スペイラ帝国では違うわ。女性画家もいるのよ」

 その言葉を胸に、アルマダは国境を越えた。

 ◆

 帝国で彼女の才能は瞬く間に開花する。

 国王の肖像を一目で描き上げ、威厳と慈愛を同時に表現した絵は宮廷を驚かせた。

 支援を申し出たのは銀髪の皇女ペネロペ。

「素晴らしいですわ。芸術に性別など関係ございません」

 その後、彼女はバレンシア公爵家に招かれ、嫡男ベニチオ=バレンシアの肖像を描く。

 体が弱く儚げだった青年は、彼女の絵の中で堂々とした未来の当主として描かれた。

「君の絵は、希望をくれる」

 次第に二人の距離は縮まり、やがて正式に婚約が整う。

 追放された娘は、帝国公爵家の未来の夫人となったのだ。

 ◆

 一方その頃、ポルトナ王国では混乱が広がっていた。

 帝国は侮辱と外交問題を理由に貿易を停止。

 さらに愚かな王は戦争を選び、国は滅びた。

 前線で活躍したのは黒髪の将軍ロドリゲスと、若き剣聖フエルテ。

 圧倒的戦力差で王国は崩壊。

 そして戦争を煽ったボルド侯爵家も断罪される。

 元婚約者フンシャル=ボルドは奴隷として鉱山送り。

 かつて「女は家にいろ」と嘲った男は、泥にまみれ石を砕く身に落ちた。

 社交界で彼を奪ったクリスティーナも同様に没落。

 誰も彼らを憐れまない。

 ◆

 帝都の陽光の下。

 完成したベニチオの肖像の前で、アルマダは微笑む。

 かつて否定された“女の絵”が、いまは帝国の誇りとなった。

 彼女を追放した父も、嘲笑した王も、もういない。

 残ったのは、彼女の描いた未来だけ。

 筆を握るその手は、もう震えない。

 「女に何がわかる」と言った者たちへの、最高のざまあだった。

ポイント

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日間ポイント 0
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日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

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ブクマと評価ポイントの推移

10/29〜11/04(7日間)
ブクマ 13+0(7日間)
14 13 12 10/29 11/01 11/04
評価ポイント 234+0(7日間)
235 234 233 10/29 11/01 11/04

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/04 13 ±0 234 ±0
11/03 13 ±0 234 ±0
11/02 13 ±0 234 ±0
11/01 13 ±0 234 ±0
10/31 13 ±0 234 ±0
10/30 13 ±0 234 ±0
10/29 13 ±0 234 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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