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雉白書屋 2026/10/01 公開 2026/10/01 11:00 更新
とある刑務所の刑務官休憩室。
一人の若い刑務官が机に肘をつき、退屈そうにスマートフォンを眺めていた。大きなあくびを一つ漏らし、手のひらで頬をこね回す。丸まった背中が徐々に沈んでいき、ついには顎が机についた。
そのときだった。先輩刑務官が室内に入ってきた。後輩は「あっ」と小さく声を上げ、慌てて椅子から腰を浮かせた。
「お疲れ様です」
「……おう」と、先輩は短く返し、小さく頷いた。
「ゲームか?」
先輩は壁際へ歩きながら訊ねた。
「いや、まあ、そうっす」
後輩は椅子に座り直し、スマートフォンの画面に視線を戻した。
「そうか……ふーん」
先輩は壁の染みをぼんやり眺めながら呟き、そのまましばらく室内をうろうろと歩き回った。貼られているポスターを眺め、机の角を指先で撫で、時折ちらりと後輩に視線を向けた。そうして部屋を二周ほどしたあと、ぴたりと足を止めた。
「来週……決まったから」
先輩は壁を向いたまま、ややうつむき加減でそう言った。
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