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九条ケイ・ブラックウェル 2026/03/17 公開 2026/03/21 22:00 更新
関ヶ原の真実を知る者は、ただ一人だった。
慶長五年九月十五日、関ヶ原。
徳川家康が勝ち、石田三成が敗れた――歴史はそう記す。
だが十数年後、古刹の蔵から発見された十三の証言は、その常識を覆し始める。
武将、商人、女官、僧、近習。
証言は互いに食い違い、誰もが別の「関ヶ原」を語る。
それでも彼らは、ただ一つの名だけを共通して記していた。
大谷吉継。
なぜ彼は、敗北を知りながら西軍についたのか。
なぜ敵も味方も、裏切った者でさえ、その名を忘れられなかったのか。
そして関ヶ原は、本当にただの「徳川の勝利」だったのか。
食い違う証言を追うたび、歴史の定説は一枚ずつ剥がされていく。
最後に現れるのは、すべてを見届けた大谷吉継自身の手記。
そこに記されていたのは、勝者と敗者という言葉だけでは語りきれない、もう一つの関ヶ原だった。
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