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雉白書屋 2026/10/27 公開 2026/10/27 11:00 更新
とある居酒屋の個室にて、高校時代の同級生三人が久々に顔をそろえ、テーブルを囲んでいた。
テーブルの上にはグラスやつまみが並び、隣の部屋からは陽気な笑い声が漏れ聞こえている。注文した料理がひととおりそろい、さあ、グラスを掲げて乾杯というところ。
ただ、そのうちの一人だけ背中を丸めていた。
「じゃあ、久々の再会を祝して、乾杯!」
「かんぱーい!」
「……」
川田と森崎がグラスを軽く打ち合わせる中、山野だけはうつむいたまま手元のグラスに触れようともしなかった。袖口から覗く高価そうな腕時計が、うなだれた姿とは不釣り合いに照明を弾いていた。
その様子をちらちらとうかがっていた川田は、やがて小さく頷いた。
「まあ、乾杯って雰囲気でもないか。……いや、お前、マジで何やってんだよ!」
そう言うなり、川田は山野の頭をぱしりと叩いた。山野の頭はさらに低く垂れ、前髪がぱさりと顔にかかった。
森崎が慌てて手を伸ばし、川田を制した。
「おい、やめろって……」
「いや、せっかく久々に集まったってのに、こいつずっとこの調子だからよ」
「仕方ないだろ。山野は最近、動画が流出して炎上したばかりなんだから。なあ」
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