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なななん 2018/07/21 公開 2019/01/01 09:29 更新
第9回ネット小説大賞一次に通過しました。
隣国にも通り名が響く、エルムグリン王国の麗しき王妃リルリアンナ。
王宮の自室にて、分厚い本をたおやかな指で一枚一枚丁寧にめくりながら読み耽り、ある一点をゆっくりとなぞりながら呟いた。
「恋人とはなんぞや?」
聞かれても恋を知らないがゆえに答えられない新米侍女は取り乱し、同僚の動揺を見かねて側にいた女騎士は冷静を装いつつ王妃に進言する。
恋人とは想いを寄せ合う人々、又はその相手だと。
即位した後も多忙を極めている王。閨の渡りが無いことを王妃は気にかけていた。
陛下と妃殿下はまだ恋人同士にはなっていらっしゃらない。
出来るだけ早く恋人になって頂かねば。
女騎士の短くも的確な言葉に一つ頷くと、豊かな黒髪をなびかせながら王妃は王の執務室へと向かう。
恋人とは二人きりになるもの、邪魔をするなよ? と部下達に言い置いて。
執務室に入った王妃は高鳴る胸をなだめながら何度も読み込んだ指南書の文面を思い出した。
曰く
恋人になるためのレッスン その一
好きな人に気付かれずに十歩近づけたら恋が成就するかも!!
はたして王妃は無事、王に気付かれずに十歩近づけるのか、さらには王と恋人同士になれるのか?
孫を思い、祖母から届いた恋の指南書と共に王妃は王に迫る。
時に素直に、時に恥じらいながら。
*本作は、2018.7.6に投稿しました、
『麗しき王妃、「恋人とはなんぞや?」と呟く。』の連載版です。
*2018.9.9 完結いたしました。
*後日談あります。
無断転載を禁じます。
(c) なななん 2018
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