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宗像 凪 2026/11/03 公開 2026/11/03 16:26 更新
「王宮に上がるなどと夢想するのはやめて、すぐに帰って来い」。王妃様の女官に選ばれたその夜、実家から届いた手紙には、姉の持参金のために私を商人の後妻に出すと書かれていた。
地味で取り柄のない三女の私に、両親だけは期待してくれている。そう信じて学んできた礼儀作法も歴史も文学も外国語も、すべては私を高く売りつけるための「箔付け」にすぎなかったのだ。
三年間書き送った手紙にほとんど返事が来なかった理由も、今なら分かる。
──だから私は、帰らないことにした。
ライバル令嬢の妨害も、王宮に押しかけてきた家族の怒鳴り声も、磨いてきた観察眼と機転で正面から退けて、王妃様のお傍で自分の居場所を見つけていく。
そんな私を、なぜか「三番目」の王子殿下が、静かに見つめていて──。
今さら「自慢の娘」と言われても、その手紙はもう開けません。
※全2話完結。ざまぁあり、ハッピーエンドです。
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