異世界恋愛 短編

犬の餌と呼ばれたスープを、王家の神獣は毎晩食べに来る~犬に食べさせろと言った夫は、神獣の正体を知らない~

小鳥遊ライ 2026/11/05 公開 2026/11/05 19:00 更新

あらすじ

「ノーラ。こんな犬の餌を、客に出すな。犬にでもやれ」

鉱山の権利と引きかえに、ハートウェル子爵家へ嫁いで半年。
故郷の母から教わった料理を、夫は客の前で笑いものにした。

言われたとおり、裏門に来る泥だらけの大きな犬にあげた。
やせているのに、おなかだけが張っている。息からは古いバターのにおい。
――この子、人のごちそうを食べさせられて、弱っている。

その頃、王宮では、王家の神獣が一か月も食事をとらずにいた。
「まだ上等さが足りんのだ」と、夫はさらに豪華な料理で手柄を狙う。

けれど、神獣が毎晩こっそり食べに来ていたのは、
夫が「犬の餌」と呼んだ、私のスープだった。

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