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礼(ゆき) 2022/05/11 公開 2022/06/10 07:00 更新
公爵令嬢シェスティンは婚約者であるベルンハルド王太子殿下が、下級生のご令嬢と中庭で楽し気にすごしている姿を目撃していた。婚約破棄または婚約解消に備えて、シェスティンは状況証拠を集め、秘密のノートに記していた。
そんなシェスティンには人に言えない背景がある。公爵家の次女として認知されている彼女の実母は、公爵家の長女。そして、公爵家の長女であった実母は、平民の使用人と駆け落ちし、王都のはずれにある港近くの飲食街で小料理屋を営んでいた。
公爵家の当主夫婦が自領へ戻る週末は、シェスティンは実家の小料理屋に帰り、家業を手伝っていた。すると常連客の一人が、甥っ子を連れてきた。顔を見てすぐに分かる。その甥っ子は、ベルンハルド王太子殿下だった。殿下は、ベンと偽名を使い、まるで初めて会ったかのように挨拶をした。
方や、ベルンハルド王太子は、ベンと偽名を使い、別人を演じたまま、シェスティンに優しくしてしまう。「私が自分で恋敵を育成してどうするのだ」と、煩悶しながら、彼女に冷たくすることもできず、ピンチを自己生成し、もだえ続けるのだった。
婚約破棄はしないけど、あらぬ方向にとんちんかんな王太子×小料理屋の家業を手伝う半分平民の公爵令嬢によるすれ違い物語。
作中に隣国の文化として、東洋文化の描写が多くあります。異世界に東洋や和の文化が混ざることを好まない方はご遠慮ください。設定などもろもろ大雑把です。
(執筆期間:2022年4月26日~2022年5月7日:(C)礼)
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