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ふじたごうらこ 2020/02/01 公開 2020/02/22 06:00 更新
主人公の白糸葉奈子(しらいとはなこ)は、母方の叔母、豆島美富子(まめしまみとこ)の元勤務先JAを相手に金融ADRを起こす。ADRとは裁判によらない紛争解決方だが、不正をしていた美富子は優位な立場を利用してJAをも操作してうまく逃げる。実は美富子は農協勤務時の二十代から巨額の横領をしていたが、母親の一族全員がそれを知っていた。誰もが美富子の罪を問えず、逆にそれを暴いた葉奈子が苦境に陥る。
本編は第一章「来し方」 で葉奈子の幼少時代並びに祖母の夕子(ゆうこ)の気鬱、並びに葉奈子と美富子との気まずい関係を書く。
第二章「行く末」 で一族の誰もが美富子の横領を知っていたことが判明する。金融ADRを起こした葉奈子に対し、母親の春子すら「あんたが勝手なことをしたせいで、姉妹仲がおかしくなってしもた」 と責める。
寡黙だった亡父公男、見栄っ張りの春子、巨大組織のJAや国会議員を後ろ盾に悠々と生きる美富子とその一族を対比させ、誠実とは何か、人生で何を一番大事にすべきかを問う小説です。
※第7回金魚屋新人賞最終選考作品※
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