純文学 完結・全15話

潮待ちのレール

たむ 2026/03/26 公開 2026/04/02 15:00 更新

あらすじ

父の遺した短い手紙に導かれ、相沢湊は瀬戸内の小さな港町へ降り立つ。JR西日本の列車に揺られ、島影のあわいを縫うように進む旅路の果てにあったのは、きらめく海と、静けさの奥に古い時間をたたえた町だった。潮の匂いのする駅、坂の途中の宿、船を待つ人々の背中。何もかもが穏やかでありながら、その穏やかさは、失われたものを包み隠す薄い膜のようでもあった。
宿を営む三崎汐里との出会いをきっかけに、湊は父がかつてこの地を繰り返し訪れ、時刻表から消えた「潮待ち浜」という名の駅を追っていたことを知る。海と鉄道に導かれながら、彼は父の沈黙の理由と、この土地に積もった記憶の層へと足を踏み入れていく。せとうちの美しさは、ただ明るく開かれているのではない。光がやわらかく満ちるほど、その底には言葉にならなかった別れや、帰ることのできなかった時間が静かに沈んでいる。
これは、旅の物語であると同時に、喪失の手ざわりをたどりなおす物語でもある。海へひらく線路の先で湊が見つけるのは、父の残した過去か、それとも自分自身の空白なのか。瀬戸内の風景に抱かれながら、彼の中で止まっていた時間が、ゆっくりと動き始める。

ポイント

総合ポイント 38
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 3078.9% ブクマ×2 821.1%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

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ブクマと評価ポイントの推移

10/29〜11/04(7日間)
ブクマ 4+0(7日間)
5 4 3 10/29 11/01 11/04
評価ポイント 30+0(7日間)
31 30 29 10/29 11/01 11/04

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/04 4 ±0 30 ±0
11/03 4 ±0 30 ±0
11/02 4 ±0 30 ±0
11/01 4 ±0 30 ±0
10/31 4 ±0 30 ±0
10/30 4 ±0 30 ±0
10/29 4 ±0 30 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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