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星馴染 2016/01/18 公開 2016/01/24 14:05 更新
クーロン王国は、人口数万人の小国である。
土地は狭く、特産品は特に無く、経済的に潤ってもいない。
他国が気にする程の国でもない小国、クーロン王国だが、その王城には、今日も長蛇の列ができている。
クーロン王国には美しい王女が居る、と言われている。
全身は傷どころか、一片のくすみも存在しない。
背中まで届く、長い艶やかな金色の髪は後ろに流されており、一つにまとめられ、見る者はその美しさに息を飲む。
愛らしい整った顔立ちで、高く通った鼻に、大きな黒い目。白磁器のような白く透明感のある綺麗な肌。
聞く者がくすぐられるような感覚を覚える透き通るような綺麗な声には、誰もが心を奪われるという。
クーロン王国のフェリスはそういう人物である。
遠目に見ただけの大国の王子を骨抜きにして、自国に帰ってから執務をしなくなった、とか。
急に表れた王女を見た警備兵が、あまりの美しさにで心臓が停止して死亡した、とか。
そういう、到底信じられないようなエピソードが数多くある。
少々誇張が過ぎるのでは?と思われるかもしれない。確かに誇張もある。
遠目に見て骨抜きにされた王子だが、実際は執務をしていた。
もっとも一日の半分を王女宛ての恋文を書くに回したため、執務に割く時間が減っただけ。
警備兵が死んだというのも、女性慣れしていない警備兵が王女を見て、あまりの興奮で心臓麻痺を起こしただけ。
そう、実際に死んではいない。
そんな……嘘だろ?と誰もが疑うエピソードを持つ王女様には、一つだけ偽りがあった。
王女は実は男性……王子だったのだ。
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