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久我山 平地 2021/06/04 公開 2021/06/04 21:00 更新
"ジャンクフード"ばかりを好む少女は、栄養不足で白髪になった。
お嬢様の"管理栄養士"であるボクは、極めて特異な体質である彼女のために、山を巡り海を潜り、時にはこの国では違法とされる手法で食材を手に入れなければならない。
だというのに、お嬢様はボクの手料理ではなく"ジャンクフード"ばかりを食べたがってしまう。
「だって、何の栄養にもならない、不要で不急なものほど、おいしくて魅力的なものでしょう?」
これは、ボクの"贖罪"と彼女の"食材"の物語。
後生ですから、お嬢様に"ジャンクフード"をあげないでください。
☆
「ひょっとして、よく焼けばまだ食べられるんじゃないの、これ」
かつて紅い刺身だったソレを指して、白い髪の少女はそう言った。
「口に含んで咀嚼するまでは"可能"でしょうが、胃袋に入ってから先は保証しませんよ」
両手に青いビニール手袋をつけて、黒い髪の青年はそう言った。
「この色ならまだ大丈夫よ」
「食べるならお嬢様だけにしてください。ボクは遠慮します」
「あら。じゃあ遠慮なく、お夜食にするわ」
言うが早いか、著しく変色した箇所を素手で取り除き、比較的鮮度の良い部分だけを持って台所へと向かう。
青年はそれを横目に、自分の"作業"を黙々と進めていく。
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