純文学 短編

追放された王宮鑑定士ですが、国宝の価値を誰も知らないようです

ふたーなる 2026/11/03 公開 2026/11/03 01:12 更新

あらすじ

王宮鑑定士イゼル・ローデンは、国宝の価値を見抜く仕事をしていた。

しかし、彼女の鑑定結果は王族にとって都合が悪いものばかり。
「そんなガラクタに価値があるはずがない」
王太子の一言で、イゼルはあっさり王宮を追放されてしまう。

ところが、彼女が去った直後から王宮では不可解な異変が起こり始めた。

宝物庫の扉が開かない。
魔道具が次々と停止する。
そして、王国を支えていた魔力供給網までもが機能を失っていく。

原因は、王宮が長年「価値のないガラクタ」として扱ってきた宝物たちにあった。

父から受け継いだ古い懐中時計をきっかけに、イゼルは自分の鑑定能力に隠された秘密を知る。
彼女こそが、王国の魔力供給網を管理する一族の正統な後継者だったのだ。

王宮から追放された鑑定士が、今度は王宮に条件を突きつける。

「私の鑑定記録を、二度と勝手に破棄しないこと。それが契約の条件です」

国宝の価値を知らなかった王族と、価値を見抜いていた元鑑定士。
立場が逆転したとき、王国はようやく自分たちが何を失ったのかを知ることになる。

これは、王宮を追放された鑑定士が、自分の価値と居場所を取り戻す物語。

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