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さかい蔵人 2013/11/06 公開 2013/11/06 00:57 更新
今より昔、神々は魔族との壮絶な戦いの末、共に滅びた。あとに残されたものは荒廃した世界とわずかに生き延びた人々。
神々の黄昏・・・「ラグナロク」
それは長きに渡る、苦悩と受難の始まりを意味していた。
それから300余年の月日が流れた。
人々は互いに身を寄せ合うことで、過酷な試練をいくつも乗り越え、未だ雑草すら生えぬ荒野に確実に生命の根をおろしていた。
しかし、事が起きる。
大陸の西部に位置する小さな町、ヘイムダルに突如として異形の怪物が現れ、人々を襲い始めた。
人の3倍はあろうかという巨体にギラギラと不気味に光る目のそれが、かつて魔族と呼ばれたモノの生き残りである事を知る者はいなかった。
成す術も無く逃げ惑う人々の流れに逆らい、立ち向かっていく二人を除いては・・・
「私は奴等に貸しがある。お前は奴等が憎い。どうだ?目的が同じもの同士、手を組まないか?」
両手にフルオートタイプの拳銃を構えた赤い髪の少女は不敵な笑みを浮かべた。
「断るよ」
シングルアクションタイプの拳銃を左手に構え、少年はハンマーを起こした。
「リロード(再装填)」
少年がそう唱えると手にした拳銃は光を放つ。
少年の持つ銃「ワンオブサウザンド」は持ち主の生命力をシリンダーに装填することによって唯一無二の破壊力を生み出す。
その力はおよそ人が持ち得た神の如き力だった。
「君は周りから命を吸いあげて力に変えている」
少年は嫌悪の眼差しを少女に向ける。少女は当然だ、と言わんばかりに鼻先で笑った
「逃げ惑う奴等に代わって、戦ってやっているのだ。安いものだとは思わんか?」
「安い命なんて、ありはしない!!」
「その割には、自分の命はずいぶん安く扱っているではないか。お前のその銃は使えば使うほど命を縮める代物だ」
「立ち向かう力があるのにそれを振るわないのは・・・罪だよ。だから僕は戦い続ける。力を持つ者の、それは責任なんだ」
「自己犠牲か?見事な心がけだな。感動しすぎて片腹が痛い」
「好きに言えばいい。僕はみんなを守りたい。みんな、生きているんだ。この荒野でみんな一生懸命生きているんだ。いつか咲く花を信じて…」
二人は魔物と対峙した。
「明日咲く花は・・・・今、種を蒔かなくちゃいけないんだ」
「戯言はこれを乗り切ったら言うのだな。来るぞ!」
町中に乾いた銃声が一斉に鳴り響いた。
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