歴史 連載中・全5話

機神〜KURIGAMI〜寧楽絡繰奇譚

月桑庵曲斎 2023/07/03 公開 2023/07/07 06:00 更新

あらすじ

奈良時代×ロボット×陰陽道×日本神話

 |神亀元年《西暦724年》、陸奥国多賀城の地下で|巨人《おに》の骸が発見されたことで、日本の歴史は大きく変わる。戦は機神を駆る武官貴族がするものとなり、兵とは機神に従う者となった。

『|其《そは》、|不朽《くちず》、|不錆《さびず》|不腐《くさらず》、|不死《しなず》、|不眠《ねむらず》、|唯休也《ただやすむのみなり》』

 蝦夷の反乱が続く中、各地の地方貴族は機神を求め、軍の魁として戦陣を駆けた。そうして、朝廷は官位として機神を授けるようになっていく。しかし、平和が訪れると、朝廷は形骸化し、武門は落ちぶれて、機神を伴い地方へと流れて行った。

 平穏な時代は終わりを告げ、政治闘争に武力を伴うようになると、機神「|小鴉《コガラス》」を駆る伊勢平氏が成り上がる。朝廷はこれを良しとせず、陽成源氏を武家の棟梁として肩入れし、源氏は機神「|髭切《ヒゲキリ》」を筆頭に機神「|膝丸《ヒザマル》」・機神「|静《シヅカ》」を以て平氏を討ち果たした。

 しかし、源氏は鎌倉に幕府を構えたため、後鳥羽院は朝廷復権を懸け、兵を挙げるも、幕府が勝利し、以後朝廷は中立となった。この頃、機神の移動手段として機馬が生み出された。

 朝廷の復権を目論む後醍醐帝が鎌倉幕府を転覆させるも、武家を蔑ろにした公家政治を行ったことから、源氏の嫡流に最も近き足利氏が武家の棟梁として北朝を打ち立てる。足利尊氏は機神「|尊《みこと》」を駆って、後醍醐帝に|叛《そむ》いた。朝廷が二つに割れ、陰陽寮も二つに割れた。南北朝時代となったが、機神の供給が上手く行かぬ南朝は模造品ともいえる|機兵《くりびと》を生み出し、この製造技術は寺社勢力に引き継がれていく。

 足利義満が南北合一を果たしたが、機神に乗れぬ義政が将軍となると、天下の箍は直ぐに緩んだ。

 時は戦国、日ノ本は各地の群雄らが覇を競う乱世。戦うのは機神と呼ばれる絡繰兵を駆る侍たちである。

 大名は一騎当千の機神とその主である絡繰武者の招聘に躍起となり、神社はその力の源であると保護された。

 機神と|機馬《クリウマ》、そして|機城《クリジロ》が織りなす架空戦記――の前日譚。

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