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するめ 2026/10/25 公開 2026/10/30 17:00 更新
王自らが行ったスキル鑑定で告げられた結果は、**能力値オールゼロ**。
王家の恥と断じられた王子は、世界最恐のダンジョンに棲む黒龍への供物として、生後間もなく捨てられてしまう。
しかし、ダンジョン最下層で赤子を拾った黒龍ヴァルグロアは、興味本位で赤子を再鑑定し、その真実を知る。
**能力値はゼロではない。すべてが「∞(無限)」だった。**
王が鑑定結果を見間違えたことで、本来なら誰よりも大きな可能性を秘めた王子は、魔物たちのもとへ送られてきたのだった。
ヴァルグロアは赤子を「ヴァルト」と名付け、自らの息子として育てることを決める。
遊び場は最恐ダンジョン。
遊び相手は古代竜やフェンリル、魔王たち。
黒龍に戦いを学び、魔王たちに知識や魔法を教わりながら育ったヴァルトにとって、人間の世界よりもダンジョンこそが故郷だった。
十五歳になったある日、ヴァルグロアはかつて自分を打ち破った唯一の人間――伝説の勇者ローガン・アッシュベルの話を聞かせる。
「お前には、いつか人間の世界を知ってほしい。」
父の言葉を胸に、ヴァルトはローガンに会うため、初めてダンジョンの外へ旅立つ。
しかし、地上で知ったのは、ローガンがすでにこの世を去っていたという事実だった。
失意の中で出会ったのは、英雄の血を受け継ぐ少女、**リリア・アッシュベル**。
人々から「勇者の再来」と期待される彼女だったが、その実態は魔物を見るだけで足が震えるほど臆病な少女だった。それでも祖父の名に恥じぬよう、人前では必死に勇者を演じ続けている。
最強なのに世間知らずな少年。
勇者の末裔なのに臆病な少女。
正反対の二人は、ローガンが遺した足跡を辿る旅へと歩み出す。
やがてその旅は、ヴァルトの出生の秘密、王国が隠した鑑定の真実、そして世界そのものを揺るがす運命へとつながっていく――。
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