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秋月しろう 2019/06/01 公開 2019/06/01 21:08 更新
文部省の展覧会で落選した画家の妄想か、現実か、観念か、あるいはそれらの境界でのことなのか、物語は劇中のいくつかの場面で繰り広げられる。
貴婦人は嵌めていた紅玉(ルビー)の指環を烏(からす)に奪われるが、偶然その指環を手にした若い紳士と不倫の関係に陥る。
それに気づいた夫は、旅行に出掛けると見せかけて、不倫の手引きをしていた侍女を捉え、脅し、妻の不倫の確証を得る。
こうしたストーリーがまず、中心の流れとしてある中、その傍で、成り行きを見守る三羽の烏が居る。この烏の実体は画家の観念なのか、そうではないのか、最後まで不明であるが、この道ならぬ恋の美しさを賛美しつつ、その果てに死ぬ(殺される)二人の肉こそ、最高の珍味だと考え、その最期を待っている。
現実、妄想、観念が入り乱れた非常にシュールな作品で、解釈も難しいが、どの部分に興味の焦点を当てるかで、読む方(観る方)の感じ方も変わるのではないか。
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