異世界恋愛 短編

「君からは何の香りもしない」と婚約破棄した殿下へ。その『運命の香り』、私が自分のために調香した香水ですわ

ま 2026/11/03 公開 2026/11/03 20:00 更新

あらすじ

「エステル。君からは何の香りもしないんだよ」

王宮の秋の夜会。
婚約者の王太子殿下は、大広間の真ん中で私との婚約を破棄した。
隣には、甘い香りをまとった男爵令嬢。
殿下いわく、八年前の初恋の少女と同じ「運命の香り」なのだとか。

……殿下。その香り、先月うちの店から盗まれた香水ですわ。
十歳の私が作って、一本も売ったことのない香水。
時間がたつと、雨がやむように作ってありますの。

ところで殿下、八年お持ちのそのハンカチ。
隅の刺繍、ご覧になったことあります?

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