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趙雲 2026/07/30 公開 2026/08/03 23:00 更新
傲慢な勇者は朽ち果てた馬小屋へ辿り着いた。
そこにいたのは、神器が選んだ「運命の賢者」――レイン。
だが、彼の体には魔力が一切なかった。
貧民街でその日暮らしを続ける、ただの浮浪者。
「魔力ゼロの役立たず? 神器が選び間違えたんだろう」
勇者はそう吐き捨てると、レインを容赦なく痛めつけ、血だまりに捨てて神器だけを持ち去った。
瀕死のレインを拾ったのは、物見遊山のつもりで人間界へ潜入していた魔族の将軍だった。
半ば冗談のつもりで魔王城へ連れ帰られたレインを見て、魔族たちは皆、人間が送り込んできた笑い話だと思っていた。
――半年後。
人類帝国の経済は突如として崩壊。
補給網は寸断され、勇者一行は魔王に辿り着くことすらできず、自滅していく。
そして、魔王軍はかつてない統率力で王都へ進軍した。
絶望する勇者を見下ろしていたのは、かつて「魔力ゼロのゴミ」と切り捨てられた男。
ワイングラスを片手に、レインは静かに笑う。
「戦争は、後方支援と経済、そして情報を制した者が勝つ」
「そんなことも知らないで、俺に勝てると思ったのか?」
魔力ゼロ。
それでも世界を支配できる。
これは、一人の凡人が魔王軍を最強へ導く、異世界戦略ファンタジー。
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