純文学 完結・全27話

雨音のアラベスク

卯月栞香 2026/06/09 公開 2026/06/28 00:29 更新

あらすじ

雨の日は、少しだけ過去に近づく。
古い商店街の外れに佇む喫茶店兼古書店――胡蝶雲憩。木の香りが染みついた店内には、天井まで届く本棚と、一台のアップライトピアノ、そして古びたバイオリンが置かれている。
ある雨の日。
駆け出しの小説家、莉瀬ゆらはいつものように胡蝶雲憩を訪れる。
かつて将来を期待されたピアニストだった彼女は、あるコンクールで優勝した日を境にピアノを弾くことをやめていた。
誰かを打ち負かして手にした賞賛が、どうしても美しいものだと思えなかったからだ。
その日、店にひとりの青年が現れる。
古本屋を営む薪原詩音。
穏やかな笑顔を浮かべる彼もまた、かつては将来を嘱望されたバイオリニストだった。
だが今は演奏の世界を離れ、本に囲まれた静かな暮らしを選んでいる。
二人は本の話をし、音楽の話を避け、雨の日ごとに少しずつ言葉を重ねていく。
好きな作家。
忘れられない一節。
読み終えた本を閉じたあとの寂しさ。
誰にも言えなかった後悔。
やがて互いが抱える「音楽を捨てた理由」を知った時、二人は気づく。
自分たちは音楽を嫌いになったのではなく、あまりにも愛しすぎていたのだと。
小説を書くことで過去を遠ざけようとしたゆら。
本を売ることで未練に蓋をした詩音。
そんな二人を見守るように、胡蝶雲憩では今日もクラシック音楽が流れている。

ポイント

総合ポイント 12
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 1083.3% ブクマ×2 216.7%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/30〜11/05(7日間)
ブクマ 1+0(7日間)
2 1 0 10/30 11/02 11/05
評価ポイント 10+0(7日間)
11 10 9 10/30 11/02 11/05

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/05 1 ±0 10 ±0
11/04 1 ±0 10 ±0
11/03 1 ±0 10 ±0
11/02 1 ±0 10 ±0
11/01 1 ±0 10 ±0
10/31 1 ±0 10 ±0
10/30 1 ±0 10 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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