推理 短編

写・十峰山入峰録

秋月恒一 2026/10/16 公開 2026/10/16 18:44 更新

あらすじ

人同ジ山ニ住ム。
然レド見ル山ハ同ジニアラズ。
――『十峰山入峰録』

物集院文庫所蔵『十峰山入峰録』。

江戸初期、修験道場・峰雲院において、導師の継承をめぐる争いがあった。記録に名を残すのは、蓮真と道玄。人望を集めた者と、才覚をもって山を立て直した者である。

二人が何を考え、何を望んでいたのか。それを知る術は、残された記録のほかにはない。

ただ、導師となった道玄は、年月を経るにつれて人を遠ざけ、夜ごと山中を巡るようになったという。やがて天狗ノ峯に籠もった彼は、人々から大天狗と呼ばれるに至る。

夜の法螺貝。闇に光る赤い目。山中を歩く大天狗。

なるほど、怪異譚としては申し分のない材料である。

しかし、記録に怪異が記されていることと、怪異が実在したこととは、同義ではない。ましてや、後世に語り継がれた話が、当時の出来事を正確に伝えている保証など、どこにもないのである。

では、道玄は何者だったのか。
なぜ人々は彼を大天狗と呼んだのか。
そして、同じ山に生きた者たちは、なぜ異なるものを見たのか。

古文書の本文と、私、物集院秋津による注釈を併せて読まれたい。

山に天狗がいたかどうかを論じるのは、ひとまず後回しでよい。

先に考えるべきは、人間が何を見て、何を恐れ、何を語り伝える必要があったのか、ということである。

ポイント

総合ポイント 0
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 00% ブクマ×2 0100%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

読者の反応

ブクマ
0
感想
0
レビュー
0
評価者数
0
平均評価
[未取得]
週間読者
0

ブクマと評価ポイントの推移

10/17〜10/23(6日間)
ブクマ 0+0(6日間)
1 0 10/17 10/19 10/23
評価ポイント 0+0(6日間)
1 0 10/17 10/19 10/23

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
10/23 0 ±0 0 ±0
10/22 0 ±0 0 ±0
10/20 0 ±0 0 ±0
10/19 0 ±0 0 ±0
10/18 0 ±0 0 ±0
10/17 0 ±0 0 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

順位を読み込んでいます…