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坂井美春 2019/05/14 公開 2019/05/14 06:00 更新
遡ること数億年ほど昔、天の川銀河を周回する太陽は巨大な星間分子雲を通り過ぎた。太陽系が星間分子雲を通り過ぎると巨大な雲の重力が影響を及ぼし、いちばん外側の微惑星が動き始めた。微惑星は彗星となり、長い時間をかけて別の恒星系に到達すると、惑星のひとつに衝突することとなった。その惑星の生命の源である胞子のいくつかが衝突の衝撃により吹き飛ばされ、宇宙に飛び出してしまった。
時は現代になり、地球では世界経済が疲弊する中、軍事的な緊張が高まるのは避けられないことであり、疑心暗鬼となった大人たちの憎悪が渦巻いていた。オランダ北部ベームスター干拓地も例外ではなく、新たに配備されたミサイルによって、火薬庫のひとつになろうとしていた。
ベームスター干拓地は草原が広がる静かな土地であり、ミサイルの配備さえ無ければ世界情勢に無縁な静かな土地であり、穏やかな住民たちが暮らしていた。セリア・ケイとサラ・ケイの姉妹は、その住人であった。
ある日、妹のサラは宇宙から流れて来た胞子から発芽した生き物と出会うことになる。その生き物は多くの伝説や神話の中でのみ語り継がれており、フェアリーと呼ばれていた。
サラとフェアリーは、フェアリーリングを通した遊びに夢中になるが、大人たちの疑心暗鬼に巻き込まれてしまう。世界に渦巻く憎悪は、フェアリーリングから招かざる侵入者を呼び込み、ベームスター干拓地ドラゴン事件を引き起こす。
やがてフェアリーリングから様々な侵入者を呼び込む事態となり、人類との戦いに発展していく。ところが、迎え撃つ人類側は慢心により逐次の戦力投入となっていたため、事態の収拾に程遠い状態のまま時間だけが流れていった。
フェアリーリングからの侵入者たちは、オランダを蹂躙し、ベルギー、フランスへと急速に拡散していった。人々が戦いから逃れるための避難の開始は、姉のセリアの逃避行の始まりでもあった。
「ドラゴンリング」の10年前の物語です。
本作品はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。また、世界観設定、時代考証、生物考証、軍事考証などは正確ではありません。
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