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遊十 2024/10/28 公開 2025/08/30 20:02 更新
《毎週金曜日更新です!》
三百年前まではこの国も、「一度しか死ねない」世界だったのだと、誰かが言った。
死者蘇生ーー人魚を祖に持つ人間に稀に発現することがあった奇跡が解明され、二百余年。
制定された命核管理法により、この国に生まれた人間にはすべて等しく、ふたつめの命ーー命核が与えられていた。外部要因による死という限定的条件ではあるが、人は不慮の死から解放された。
だが、楽あれば苦ありとはよく言ったもので、新たな命、新たな時間、新たな資源を手に入れた人々は、新たな脅威に晒されることになる。
その災害の名前は、命喰い。
食物連鎖の頂点に立っていた筈の人間の、更に上に立つ異形。命核を喰らう、新たな天敵。
命喰いと戦う力を持つのは、複数の命核をその身に宿すことが叶った存在のみ。人は彼らを禍を狩る者ーーカガリと呼んだ。
カガリは、その身に宿す命核の限り、何度死んでも蘇ることができたが、ひとつだけ弱点があった。
ヨスガと呼ばれるパートナーとの契約がないと、蘇生時に記憶をすべて失ってしまうのである。だがヨスガに成れるのは、命核を持たない人間のみ。ヨスガを失い、死ぬことがカガリにとっての死の定義だった。
これは命を使って、命を救う物語。
カガリの死、ヨスガの生の物語である。
※誤字脱字、軽微な表現の修正、補記については随時行っております。ご容赦ください。
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