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鷹月岩魚 2023/04/01 公開 2023/10/07 17:00 更新
およそ200年前、国家間での大きな争い“戦争”は無くなった。
単純な事、“国家間”が無くなったのだ。つまり、世界は統一された。
――たった数人の一派によって
彼ら一人一人の武力は、当時の一国の国家兵力と同等かそれ以上のものたっだ。
しかし彼らは武力で国々を占領はしなかった。
与えたのだ。人類がこれまで叶える事のできなかった理想、“高水準の平等″を。
――それはまるで魔法のごとく
そして彼らは、人類にとって神のような存在になった。
――あくまで“人類にとっては”
その裏では犠牲があった……。
人型擬似生命体、通称“ヒューマライズ”
人の手によって生み出された人の欲を叶える道具。
彼らはモーターで動く機械仕掛けの存在では無い。体を構成するほとんどが人間のそれと変わりは無い。故に食事も摂るし、睡眠も取る。
だが、傷みを感じることも無く、感情も与えられていない。
擬似生命体……つまり生命体ではない。
それは旧時代のスマートフォンのような便利な道具と同じようなもの。
無論、人権など無い。
そう、人類に与えられた平等とは彼らの事だった。
……“犠牲”とは言ったが、もはやこの世界の人々の多くはそれを犠牲とは認識していない。
食べられる為に生まれてくる家畜に対して犠牲とは思わないのと同じように。
そして物語は、記憶を失った一人の少年が、ヒューマライズの少女と出会う事で始まる。
道具の少女とそれを受け入れられない少年。
少年は少女に告げる。
“平等に接したい”と
そして二人は世界を巡り、やがて……
これは、数奇な運命を背負った少年が記憶を取り戻すまでの悲しくも優しい旅物語である。
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