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永沼玄信 2021/06/19 公開 2021/10/12 11:32 更新
台風でなくても海が凪になることのない瑠璃崖の険しい先端に、ある日、男女ペアのスニーカーが寄り添って置かれていた。
母子家庭で東大受験を目指していた高校生のタケシは、新しい父親と生まれたばかりの妹とできる限りの平常心を保って笑顔で目の前のことを丁寧にこなしながら近づく入試に向けて受験勉強の日々を送っていた。
多分幼馴染?の女の子がタケシにくれたお守りは何かあるとずっと心を支えてくれていたのだが、
大学受験もあってその子とは登下校の電車の中で話すくらいになり、気になりながらも次第に疎遠になっていき名前も忘れてしまうのだった。
結局東大に落ちて地方の国立大学心理学部に進むことになったタケシは、親元を離れて自立するためにバイトを探すのだが、精神科女医の片瀬に声をかけられて医師監修の薬膳酒CAFE『カルペ·ディエム』のオープニングスタッフにスカウトされる。
完全終息したとは思えないウイルスパンデミック経験社会での店の客はタケシにはなぜか不思議に想えるような女性ばかりで、世の中の奥底をまだ知らない楽聖のタケシの心の降り幅は日増しに拡げられてゆくことに…。
大学で心理学を学ぶタケシのバイト先『カルペ·ディエム』で自分の目を通して、若い女性達や国民の半分を占める高齢女性達の観察をしながらタケシは考える。
「恋愛や結婚って本当に人生に必要なことなんだろうか…?」
大学では、妙に気が合う先輩のサクラが卒業して臨床心理士になり、ルームシェアすることとなったが、ある日サクラは部屋のクローゼットで自殺未遂を起こしてしまう。
一方、女医の片瀬が急に居なくなって自殺したことは店「カルペ·デイエム」では暗黙知秘匿ルールとなっていたが、いよいよ大学卒業のタケシに就職したい先がなかったことでそのまま片瀬の真実もわからないままバイトを続けることに。
また、
再婚したタケシの母の相手が急死し、保険金も残されずすぐに生活に窮することになった母と幼子のことも気になるが、そのうち母は、また再婚相手を見つけてしまう。
人生は何のためにあるのか?
結婚して家族を持つことの意味とは何なのか?
タケシの選んだ答えとは?
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