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涼吹 優亞 2018/08/06 公開 2018/08/24 21:01 更新
その日は普段と変わらない日常を過ごしていた筈だった。
グリモアと呼ばれる魔道書に出会うまでは。
夕日が水平線に溶けるように沈みゆく静かな砂浜で出会ったのは白い髪の少女。
「とりあえず私の屋敷に客として招待するから」
そう告げられて少女に連れられた先、城とも呼べるような広大な屋敷で待っていたのは星柄パジャマ姿の熟年の老執事と個性豊かなメイド達だった。
「さっさとこっち来てくれます? 磯臭くて気持ち悪い」
「お風呂はいるとさっぱりして気持ちーよ! 今はほぼ水だけど!」
「めんどくさいんで二人に任せるっすー」
風呂や寝る部屋、豪華な衣服まで用意してもらい、屋敷に置いてもらえる事になった。
しかし、異世界からの突然の来訪者である自分が歓迎されたのには、それなりの理由があった。
「……俺が寝ている間に身体を切り刻んだってのか?」
「……左様でございます」
出会いと別れを繰り返し、グリモアが導くその先へとページを進めていく。
その延々と続くグリモアの深淵に向けて物語の歯車がゆっくりと動き出していた。
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