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那由多 2026/01/01 公開 2026/01/01 00:10 更新
当直明けの内科医は、更衣室で白衣を脱いだ瞬間に視界が白くなり、気づけば交易港の石畳に倒れていた。幻覚を疑う間もなく、港では若い荷運びが高熱と咳で倒れ、「瘴気」として祓い屋ギルドが香の儀式を始めていた。医師として応急手当を行い、治癒師の魔法で現実だと確信した主人公は、同様の症状が複数いること、船内にも寝込む者がいることから“移る熱”の流行を疑う。
彼女が取ったのは、魔法ではなく手順だった。手洗い場の設置、動線の切断、縄で囲った隔離区画、接触者の聞き取りと「感染の地図」。治癒師は症状を軽くできても流行を止められないと認め、主人公の方針に加わる。恐怖を商売にする祓い屋は大祓いで人を集めるが、それが引き金となって流行は爆発的に拡大。線で可視化された事実の前に、港は祈りではなく衛生で動き始める。監督官は港に検疫所を設け、祓い屋には香炉ではなく水桶と灰を持たせた。英雄ではなく「当直担当」として、主人公は次の船影を見据える。
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