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平手武蔵 2025/05/27 公開 2025/07/13 06:59 更新
ハルキゲニア(学名:Hallucigenia)はラテン語: hallucinatio 「夢みごこち、夢想」による。――Wikipediaより
ぽかぽか陽気のひなまつりの日。少年、春樹は、近所に住む大学生のラガーマン、玄弥の家を訪れる。大きな体で小さな雛人形と格闘する玄弥を手伝ううち、アクシデントで二人は急接近。その瞬間、春樹の頬に触れた玄弥の無精髭の「チクッ」とした感触が、彼の心に忘れられない楔を打ち込んだ。
しかし、淡い想いは実らぬまま、春樹は父の転勤で玄弥と離れ離れになってしまう。
数年後、高校生になった春樹。今や玄弥は、桜のジャージを背負うラグビー日本代表のスター選手。もう会うこともない遠い存在だ。それでも、あの日の感触と玄弥への想いは消えず、春樹は自身の中に芽生えた未知の感情と、中学時代の苦い記憶に静かに向き合い始めていた。
一方、日本代表として活躍する玄弥もまた、屈強な肉体の奥で、春樹への忘れられない特別な感情と、自身の「普通」ではないかもしれない性的指向に戸惑い、葛藤を抱えていた。彼女との関係の中でさえ、脳裏に焼き付いて離れない、あの「妖精」のような少年の面影――。
すれ違う時間と距離。それぞれの葛藤。二人の物語は、どこへ向かうのか。
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