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葦原観月 2021/05/10 公開 2021/05/10 21:28 更新
腹が減っていると不機嫌な素間は、庄助をいたく連れて料亭に向う。
伊勢の民人は、穢れに敏感であり、穢人である庄助は、一般の民人と同席、同火での食事はできない。料亭の女中は当然、庄助の入店をいたく拒むが、素間はまるで聞く耳を持たない。野間万金丹の御曹司は、穢れなどどこ吹く風と、芸人村に入り浸り、庄助の寝床に寝起きする日もあるくらいだ。
押し問答の素間と女中の騒ぎを聞きつけ、店から出てきたのは、店の主だ。主は元御師で、庄助の贔屓の一人である。主は快く庄助を座敷にあげる。
やいのやいのとやかましい素間を制し、庄助は用件を問いただす。庄助は、不本意ながら、素間の手先を務めている。もちろん、報酬があるからだが、牛谷の目付衆に憧れる庄助は、いつか、自分にも捕り物の調べとかが回ってくるのではと、期待しているのだ。
牛谷の神隠しを探れという素間に、庄助は、馴染みの牛谷の若衆、茂吉に近づく。
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