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河合ゆうじ 2026/10/14 公開 2026/10/14 20:01 更新
没落寸前の実家を救うため、「三年後に円満離縁する」という契約で、“氷の公爵”と恐れられる冷徹な美貌の公爵・セオドアの仮初めの妻となった伯爵令嬢リディア。
白い結婚のままリディアに課せられた唯一の務めは、激務で重度の不眠症だという公爵のために、毎晩「安眠のハーブティー」を淹れて執務室へ届けることだった。
リディアのお茶を飲むと、いつも五分足らずで机に突っ伏して眠ってしまう公爵様。
その無防備な寝顔にそっと毛布をかけ、彼の銀髪を指で梳かしながら、起きている彼には決して言えない「大好きですよ」という本音を囁くことだけが、契約妻であるリディアの密かな贅沢だった。
そして迎えた、三年目の契約満了日。
リディアは、いずれこの屋敷に迎えられるであろう「本物の公爵夫人」のための引き継ぎ書と安眠茶のレシピ、そして署名済みの離縁届を机に置いて、静かに屋敷を去ろうとするのだが――。
「誰が離縁すると言った。……俺が毎晩、どれほどの思いでお前のお茶を飲んでいたか、教えてやろうか」
※婚約破棄・ざまぁ要素はありません。不器用すぎる二人の、最後の数行ですべての記憶が甘くひっくり返るお話です。
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