ハイファンタジー 短編

「お前の仕事は鍵を回すだけだろう」と追放された調律聖女の私。では創世オルゴールの保守契約、十二年分まとめて解約いたしますね――~前世メンテナンス技師の悪役令嬢は、世界の音を止める~

uta 2026/10/07 公開 2026/10/07 20:00 更新

あらすじ

「お前の仕事など、朝晩に鍵を回すだけだろう?」

世界の季節を巡らせ、魔物を抑える聖なる巨大オルゴール〈創世機関〉。その調律聖女を十二年務めた公爵令嬢アルディス・ヴェルトーレは、婚約者の王太子から、たった一言でその役目を奪われた。

「かしこまりました。では、本日をもって保守を終了いたします」

彼女は深々と一礼し、全長七十二センチの巻鍵を床に置いて去っていく――その置き角度を、ほんの少しだけ調整して。

前世は過労死したメンテナンス技師。九歳で転生した彼女の目に、神の遺産と崇められる創世機関は「定期点検を十年怠った巨大プラント設備」としか映らなかった。以来十二年、毎朝六時。櫛歯の沈下〇・〇二ミリ、ガバナーの回転誤差〇・二二%。誰にも読まれない点検記録を、四千三百ページ書き続けてきた。

引き継ぎ書三百十二枚は「そんな紙束、誰が読むか」と受領を拒否された。有能な家令ハウゼルは、その拒否印の写しを静かに確保している。

「記録のない作業は、存在しなかったことになりますので」

聖女が耳を閉じたその日から、世界の音はゆっくりと狂いはじめる。摩耗したピン。死にゆく櫛歯。止まりゆく季節。そして誰も、止め方を知らない。

追放された彼女が向かうのは、機関の最深部――誰も知らない〈第零区画〉。そこには、はるか昔に同じ仕事をしていた「前任者」の痕跡があった。

これは、報われなかった地道な仕事に光を当てる物語。
保守契約、十二年分まとめて解約いたしますね。

ポイント

総合ポイント 54
日間ポイント 0
日間ランクイン [未取得]
最高順位 [未取得]
評価ポイント 5296.3% ブクマ×2 23.7%

日間ポイントは、なろうの18〜19時ごろの集計値です。

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ブクマと評価ポイントの推移

10/26〜11/01(7日間)
ブクマ 1+0(7日間)
2 1 0 10/26 10/29 11/01
評価ポイント 52+0(7日間)
53 52 51 10/26 10/29 11/01

日別の値

新しい順・下の段は前日比
日付 ブクマ 評価P
11/01 1 ±0 52 ±0
10/31 1 ±0 52 ±0
10/30 1 ±0 52 ±0
10/29 1 ±0 52 ±0
10/28 1 ±0 52 ±0
10/27 1 ±0 52 ±0
10/26 1 ±0 52 ±0

「全期間」は直近30日分までを表示します(リアルタイム表示では、これに現在値が加わります)。

総合ランキングの推移

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