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DRGN 2026/04/18 公開 2026/04/18 07:20 更新
二十数年前、この世界で最初の『滲出《リーク》』が確認された。
都市、山間部、地下施設、廃商業区画、海上輸送路。既存のインフラや土地に突如として発生する、異空間へ通じる穴である。
そしてこの穴は、消して物を飲み込むだけの物ではなかった。
──異次元怪獣《デーモン》。
滲出から漏出する、異形の怪物たちである。
異次元怪獣は単なる害獣ではない。
周囲の生物を捕食し、生態系を破壊し、人工物や自然環境の性質すら変質させる。建物の内外距離をねじ曲げ、金属疲労を加速させ、熱の逃げ方を変え、知覚や判断にまで干渉する。
それは人類が想定していない干渉、危機、災害だった。
しかし、人々はただ蹂躙されるだけではなかった。
人類は彼らの異常性をエネルギーとして利用する技術を確立する。
それが『魔電力』である。
魔電力は異次元怪獣由来の異常エネルギーであり、人類はコードと呼ばれる制御技術によって異次元怪獣の異常性を運用する手段を獲得したのだ。
それはデーモンが人類にとって恐怖の象徴ではなく、排除すべき害獣に成り下がった瞬間だった。
やがて滲出災害への対処は、巨大な産業になった。
滲出を検知、調査、閉塞、異次元怪獣を討伐、被害を鎮静、報告して報酬を受け取る。
一連の工程が高度に分業化され、保険会社、警備会社、アセットベンダー、閉塞施工業者、調査会社、討伐会社、鎮静専門業者など、数多くの周辺産業を生み出していった。
その最前線に立つのが、コードワーカーと呼ばれる人々である。
魔電力を扱い、装備を運用してデーモンと戦う、現代社会における最も危険なインフラ労働者を、人々はそう呼ぶ。
これは人を守る刃達の仕事、そのリアルを集めた物語。
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