純文学 短編

メディカル金融~古稀語り2~

驟雨歩夢 2024/01/02 公開 2024/01/02 17:10 更新

あらすじ

「わたくしどもは、医療専門の質屋でございます。お客さまのご病気を担保に、各種資金をご用立ていたします」女がいきなり声をかけてきた。主人公は、パーキンソン病である。手足がふるえ、筋肉は強張り、身体のバランスを保てず転ぶ。この<質入れ>契約には「クジ引で異性のパートナーを決め、海外旅行を楽しめる」優待オプションが付いていた。病巣摘出手術の後、ふたり旅に出た。効果は女には覿面(てきめん)だったが、祐三は燃えあがることはなかった。旅の後、女とは、しばらく会うのを控えた。久しぶりに銀座でもぶらついてみるか、と思った時、緊急㊙メールが飛び込んできた。【N県の吉村知事が、河川の氾濫に巻きこまれ死亡。パーキンソン病に苦しめられながらも県議として活躍、知事に当選。現在着用の<Sick Wear>はあなたの病巣。3時間以内に、元の病巣身体に残っている疾患芯根の処理をしないと、芯根が急激に成長・拡大し、病巣剝離を受けたた人の生命が脅かされる】すぐに羽田のヘリポートに向かい、高尾山中の<メディカル・セブン>本部まで飛ぶことになった。残った病巣を抑制処理するために。主人公は、手術台に立ち、すさまじい強風を浴びた。果たして間に合うだろうか。

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