純文学 短編

猫のいない猫わらい

情情 2017/09/02 公開 2017/09/02 14:39 更新

あらすじ

一
初めにわらひありき

一+一
わらひは一+一のこころなり

一〇
「二」というネは上げず、子をとる

一一

一〇〇

一〇一
無は非在ならず

一一一
有無相生じる以前をおもい、神という。
……言葉もおもいも消え去った極みに 神秘 がひらく。

一〇〇〇
沈黙――しかし、それでは通じないというおもいが、再びかたる病を惹き起こす。われわれの前には空白のカミがある。


一〇〇一
おのれの正体も危うくする息のフルヘは、フリフリブルブル、手形化された世界を揺すぶり、裏書きを飛ばし、記号を曖昧にする。

一〇一〇
世界は爆発的に増殖する。大いなる噴き出し。……大いなる噴き出しの口は、大いなる消没の穴。

一一
ネズミ算もここまで。……ひとわらいすれば、ケタケタときえてしまう。

一二
十八世紀日本のわらい猫。
十九世紀イギリスのチェシャー猫は、「チーズ」と言うことによってわらい、わらったままきえる。チーズを食べに寄ったねずみはチェシャー猫の腹中にきえる。

1
仲直りをしたいとおもったねずみを食べたチェシャー猫に腹を立てるアリス。ねずみのかなしいシッポ(テール)。オハナシはシッポがないきまり。

2
チェシャー猫の行くのと反対の方向にキルケニー猫がいるときいたアリスは、おわかれをする。

3
キルケニー猫の家になかなか行き着かないアリスは不安になる。あたりがどんどん暗くなり、穴の中にいる感じがして、ねずみとおなじように自分もチェシャー猫に食べられてしまったように感じるアリス。
アリスは空に黒い太陽を見つけ、天が巻物を巻くように、地面もするすると、どこかへ行ってしまいそうな感じがして、どうしてみんなにげてゆくの?とかなしい気持ちになる。

4
とうとうアリスはキルケニー猫に出会う。キルケニー猫は二匹登場し、闘いが始まった。
闘いの果てに宇宙蛇ウロボロスが誕生する。そして、再びチェシャー猫。

5-8
苦しむアリス。
アリスのからだの変化。半円の虹が完全な円になろうとする瞬間、亀裂が走り、分裂する。アリスはアダムとリリスにわかれる。

9
アリスの鏡の破片の網目に増殖する宇宙。

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