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前河涼介 2019/05/11 公開 2019/05/18 10:02 更新
SF的存在、あるいはラマルク的存在としてのドラゴン=龍。
それはきっと人間とは全く異なる世界や次元に存在するもの。
人間の進歩が道具とともにあるのなら、龍の進歩は自己変化とともにあるのかもしれない。
命からがらイランの荒野を歩いていた僕は朦朧とした稜線の向こうに白く大きな龍「のようなもの」を見つける。
長い首をもたげて彼女は言った。
「私はあなたたちが龍と呼ぶもの。人間とは対照的な存在。龍は人間とは全く異なる世界や次元に存在しているし、道具も使わないし、生殖もしない。龍の進歩はただ自己変化とともにあるのよ。生物学的に言えば……、ラマルク的存在? その対照性が面白くて人間の研究を始めたのだけど、龍の学問界では人間というテーマはとてもニッチなの」
頭の中を駆け巡る情報の奔流に耐えながら、やがて僕は龍という存在を知るための質問を始める。
2018年前半以降の作。
「静止衛星の観測者・序章」の題でカクヨムにも投稿しています。
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