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並木 透 2023/07/31 公開 2023/08/09 18:32 更新
二十一世紀中ごろ、少子化のあおりを受け野球の競技人口は減少の一途を辿っていた。このままではいずれ日本球界の屋台骨が揺らぎかねないと危惧した。
そこでアマチュア球界は、多くのチームが出場できるよう公式戦に女子の参加を認めた。
つまり、男子野球に女子選手が参加できるようになったのだ。
この決断には、活躍の場が少なかった女子選手たちに脚光が浴びるかもしれないとメディアやファンに好意的に受け入れられた。すぐに男女の差を無くすためのルール作りや道具開発に着手し、女子選手の受け入れ態勢を整えた。
だが、女子選手が活躍したケースはほとんどなかった。いくら環境を整えても男子選手との差を埋めることはできなかったのである。せいぜい話題作りの一環として女子選手を出場させるのが関の山だった。
時は流れ二十一世紀末、都立常盤台高校硬式野球部の捕手副島和人は顧問の頼みで草野球の試合に出ることになった。
そこで会ったのはユニフォーム姿の同級生、鏑矢紗智だった。
女子が男子を相手にするのは無謀だと思っていた和人だが、紗智は男の打者相手にふてぶてしいまでの立ち振る舞いを見せ、次々とアウトを奪っていく。
女子選手の認識を改めた和人は紗智に野球部へ入部するよう頼みこんだ。
紗智の入部をきっかけに、常盤台高校の快進撃が始まる。
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