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北乃ゆうひ 2025/05/18 公開 2026/02/10 21:34 更新
「……過去に、七歳の頃に戻った……?」
ルツーラは、密かに王城の倉庫へと訪れていた第二王子の婚約者(物理的箱入り令嬢)を勝手に運び出し、取り巻きと共に集団で嫌がらせをした。しかも、王城内では禁止されている精神操作の魔法を用いたことで重罪となった。その為、親共々連座で貴族用の幽閉邸に送られている。
幽閉邸で生活する中で、ルツーラは反省し、様々な後悔に思いを馳せるものの、何もすることはできず、あとは処遇が決まるのを待つばかり。
両親へと謝罪と、何もすることのない生活の中で、ただただ反省だけを繰り返し、最後には処刑されるものだと、彼女はずっと思っていた。
いつものように後悔と反省の中、眠りに落ちた日――翌朝に目覚めると、8歳の時に行われる魔性式の朝まで時間が巻き戻っていた。
それが、自分の持つ『順』属性の魔法による、歴史順序の入れ替えによるモノだと気づいたルツーラは、後悔と反省を元に、今度は両親を破滅させないように動き出す。
まずは魔性式の日。
かつては、未来で引きこもり箱入令嬢となる少女に嫌がらせをしたのだが、今回ではそんな愚は犯さない。
「そもそもアレに関わってはいけません! 今回は必要最低限だけの関わりで済ませたいのです!」
そうして、引きこもり箱入令嬢から距離を取る生活をしつつ、かつての愚かな行いをしないようにしていたら、なんだか前回ではありえない規模のお茶会派閥になっているのですけれど!?
しかも、箱入令嬢は引きこもらずに騎士団に入団してる!?
乱暴者だった第一王子は人格者に!?
あまりにも異なる歴史の流れの中、前回にはなかった出会いや繋がりを作りながら、ルツーラは前回とは異なる歴史の中を奔走していく。
歴史や事件が変わっても、運命は収斂していく。
それを目の当たりにした彼女は、いずれ自分が破滅すると自覚しながら、この歴史の中で身内が破滅を迎えないように足掻き続ける。
ルツーラの破滅を望まない人たちのことなど、意識しないまま――
これは『その在り方を認め合う為の幻想譚』。その異聞。
ゆえにこれは『認め合い手を差し伸べ合う者たちの幻想譚』
※本作は『引きこもり箱入令嬢の結婚』の外伝となります。
本編を知らずとも楽しめるようになっておりますが、本編を知っているとより楽しめる作品となっております。
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