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仲村千夏 2026/05/22 公開 2026/05/30 10:00 更新
一九四一年。
世界情勢が緊迫する中、日本海軍は従来の“大艦巨砲主義”から脱却しつつあった。
中型空母を基幹とした機動艦隊。
長距離索敵機による広域偵察網。
無線連携による艦隊統制。
そして、艦隊・航空隊・陸上基地を一体化した“連環戦術”。
海を面で支配する、新たな海軍思想である。
真珠湾攻撃を行わず、南方作戦へ戦力を集中した日本海軍は、フィリピン・マレー方面攻略を開始。
新造艦隊第三艦隊司令官・有馬中将は、南シナ海において輸送船団護衛と攻略支援の任務に就く。
だがその前に立ちはだかったのは、英国東洋艦隊だった。
戦艦。
巡洋艦。
雷撃機。
そして広大な海。
第一機動部隊、第二機動部隊、第三機動部隊。
さらに陸上航空隊と第四艦隊までもが無線で繋がり、敵を包囲する。
索敵を切らさない。
敵に休息を与えない。
一撃ではなく、“連撃”で沈める。
それは、日本海軍が到達した新たな海戦の形だった。
しかし、東洋艦隊撃滅の先に待っていたのは、健在のアメリカ太平洋艦隊。
ソロモン海域で警戒任務に就く第五艦隊から、ついに「米大規模艦隊発見」の急報が届く――。
艦隊は繋がる。
海は戦場となる。
これは、索敵と連携によって海を制そうとした、もう一つの太平洋戦争の物語。
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