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燐果 2017/03/23 公開 2017/03/23 22:21 更新
21世紀中頃、世界は、大国へ波及したテロと内紛で崩壊間近となっていた。
内紛と国連軍の空爆による第三世界の砂漠化は難民を産みだしはすれど生かさなかった。
テロリストによってもはや安全が死んだ先進国の大都市は、セキュリティを強化して厳選された者たちだけが保護され、それ以外は地雷原に放り出された。
どの国家も人口は急激に減少を続け、社会、そして文化の存続が困難になりつつあった。
その過程で、表向きは”積極的防衛手段”として、しかしその本質はそれぞれの自律型代理兵士として、二つの研究開発が進められていく。
こうして開発されたのが、第三世界側の【ゲノム書き換え兵士”リライ”】と先進国側の【AIロボティクス”AIR”】である。
これで決着がつく、誰もがそう考えた。
しかし結論からいえば、これは失敗であった。
長く続く戦乱の中で、”リライ”と"AIR"とは、戦略シュミレーションを重ねた末に、最良の選択肢として『和解』を選択したのだ。
つまり、自分たち(”リライ”と”AIR”)が生き残るーーそれは彼らに与えられた指令のひとつであったーーには、戦争をけしかける人類を黙らせるのが良い、そう結論づけたのだった。
抵抗を試みるものの、圧倒的な力の前になすすべなく、残りわずかな人類は彼らの監視下に置かれた。
やがて、当時を知る人類はいなくなり、世代交代の末、束の間の平和が訪れる。
22世紀初頭のことである。
物語はここからスタートする。
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